2018年10月12日㈮にはじまった、NHKドラマ10『昭和元禄 落語心中』。
第4話は、菊比古(岡田将生)とみよ吉(大政絢)の別れや助六(山崎育三郎)の破門など、切ない展開が続きました。
この記事では、ドラマ『昭和元禄 落語心中』第5話「決別」のあらすじと、作中に出てきた演目をお伝えします。
この先はネタバレになるので、注意してくださいね。
それでは、まいりましょう!
ドラマ『落語心中』第5話「決別」のあらすじ
公式サイトでは、事前に第5話「決別」のあらすじが以下のとおり公表されていました。
真打昇進後、菊比古(岡田将生)はめきめきと人気を上げていった。
一方で破門された助六(山崎育三郎)は落語界に居場所を失い、みよ吉(大政絢)と共にぷっつりと消息を聞かなくなる…。
ではここからは、実際に放送されたドラマの流れにそってストーリーを追っていきましょう。
【昭和30年12月】
真打ちになった菊比古(岡田将生)は寄席で活躍している。
助六(山崎育三郎)が破門になった事情を菊比古は知らされていない。
菊比古は居酒屋で助六を見つけ、破門のいきさつを尋ねる。
助六は、絶対に八雲を継ぎたいという気持ちで入門したことを話すが、多くを語ろうとはしない。
助六は落語をやめるつもりでいる。
引き止める菊比古。振り切る助六。
助六は落語への思いを捨てられぬまま、酒に溺れる。
助六とみよ吉は同居している。
みよ吉は助六の子を妊娠し、一緒に田舎で暮らすよう持ちかける。
八雲の妻が亡くなる。
落ち込む師匠と話す菊比古。
師匠は「八雲」という高座名の系図をながめ、名前の大きさに改めて圧倒される。
師匠「八雲の名は、菊比古に継がせたいと思ってる」
菊比古は拒絶し、助六を推すが、師匠は譲らない。
ここで菊比古は初めて、助六が落語をやめることにした理由を知ることになった。
お栄(みよ吉の店の同僚)が菊比古を訪ねてくる。
みよ吉が店の金を持ち出し失踪したと相談。
菊比古が自宅アパートに帰ると、助六が外で凍えている。
助六は菊比古に別れを告げにきたのだった。
助六はずっと、可愛がられていた菊比古をうらやましく思っていた。
そんな助六に憧れてきた菊比古は、悲しむ。
菊比古「何をしてもいい。けど、落語だけはやめるな」
助六「どうしたらいいか、もうわからねえんだよ」
助六とみよ吉は、東京を去る
【昭和38年 夏】(破門から7年後)
落語で賞を取って記者会見にのぞむ菊比古。
記者に助六の悪口を言われて怒る。
菊比古と八雲の親子会の日、菊比古に弟子入り志願者が現れる。
菊比古は冷たく断る。
師匠が演じたのは「子別れ」。
これは有楽亭のお家芸で、八雲の右に出る者はいない。
「子別れ」を聴きながら、助六を想う菊比古。
師匠、高座のあと倒れ、病院に搬送される。
病床で菊比古に対し、「八雲」という名前の因縁を語る。
八雲とともに落語を学んだライバルは「助六」といい、現・助六の祖父だった。
八雲は先代の息子であることを利用し、八雲を継いだのだった。
ライバルの助六は、それがきっかけで落語をやめた。
そのような経緯もあり、師匠は「助六に八雲はやらない」と意固地になって、大切な息子の一人を失ったと後悔する。
「おれは業の深い人間だ。本当は、菊比古に八雲の名をやるのもいやだ。」
菊比古「師匠のそういうところは、似たくない。だからアタシの落語ができた。
でも、師匠のもとに来たからこそ今の自分がある。感謝しています」
間もなく師匠は亡くなる。
菊比古は孤独になり、助六への思いを強める。
菊比古、みよ吉の店に届いたハガキの消印を頼りに、四国へ。
町のうどん屋で女の子が落語をやっている。
それは助六の娘(小夏)だった。
うどん屋で小夏と話し、助六とみよ吉の近況を聴く。
小夏の案内で自宅に連れて行ってもらい、助六と再会を果たす。
(第5話、終了)
ドラマ『落語心中』第5話「決別」に出てきた演目
- 「品川心中」(菊比古、寄席にて。冒頭シーン)
- 「品川心中」(菊比古、自宅にて。助六との別れと掛かっている。)
- 「子別れ」(八雲、親子会にて。助六との別れを連想させる。)
- 「死神」(菊比古、寄席にて。師匠の死後。)
- 「野ざらし」(少女時代の小夏、四国のうどん屋にて)
次回予告
ドラマ『昭和元禄 落語心中』第6話「心中」のあらすじです。
次回も楽しみですね!
菊比古(岡田将生)は助六(山崎育三郎)と四国で再会。
助六とみよ吉(大政絢)との間にできた娘・小夏とともに、助六に東京に戻って落語界に戻るよう説得する。
だが助六は頑なに断り続ける。
粘る菊比古は、四国で落語会を行い、助六を高座に復帰させようとする。
その落語会の夜、菊比古の前に、みよ吉が現れる…。
(※菊比古は後年の八代目有楽亭八雲)
感想・まとめ
今回は、菊比古と助六の別れという、とても悲しい展開でした。
子どものころからずっと二人で歩んできた落語人生が決別してしまうのは、非常に切なかったですね。
「八雲」という名前の因縁についても新たな事実がわかり、物語が複雑になってきました。
何世代にもわたる壮大なストーリーが、落語界の伝統と相まってドラマチックに演出されています。
今回は、登場する落語演目がストーリーにぴったり合っているのも印象的でした。
たとえば助六とみよ吉が夜逃げするときの「品川心中」。
助六と別れて孤独を感じているところでの「子別れ」。
師匠が亡くなったあとの「死神」。
どれも状況にあった演目で、感情を揺さぶられるものでした。
次回第6話は「心中」というタイトルであり、この作品のポイントになる展開があるでしょう。
ドラマ『昭和元禄 落語心中』は、毎週金曜日よる10時から。
全10回の放送予定となっています。
次回も楽しみですね(*^^*)
それでは、また次回オンエア後にお会いしましょう!