2018年10月12日㈮にはじまった、NHKドラマ10『昭和元禄 落語心中』。
第9話は、老年を迎えた八雲(岡田将生)の抱える怖れや葛藤が描かれました。
この記事では、ドラマ『昭和元禄 落語心中』第10話「八雲」のあらすじと、作中に出てきた演目をお伝えします。
この先はネタバレになるので、注意してくださいね。
それでは、まいりましょう!
ドラマ『落語心中』第10話「八雲」のあらすじ
公式サイトでは、事前に第10話「八雲」のあらすじが以下のとおり公表されていました。
高座で倒れた八雲(岡田将生)は一命を取り止めた。
一方で与太郎(竜星涼)と小夏(成海璃子)は、かつて助六(山崎育三郎)とみよ吉(大政絢)が事故死した夜に、四国で行われた落語会のフィルムを見ることに…。
ではここからは、実際に放送されたドラマの流れにそってストーリーを追っていきましょう。
八雲(岡田将生)が退院する日、
助六(山崎育三郎)とみよ吉(大政絢)が亡くなった日の落語会フィルムが見つかり、小夏(成海璃子)、与太郎(竜星涼)が観ることに。
若かりし頃の八雲、助六の落語を目にし、涙する小夏。
フィルム上映後、小夏はあの日の夜のことを思い出す。
退院した八雲は一人、閉館になった雨竹亭に行き、これまでを回顧する。
亡き助六を思いながら、必死に「死神」を演じる。
演じきると、”助六”が現われ、八雲に声を掛ける。
助六「最後くらい、てめえでしっかり落とし前つけろ。」
死神になった”助六”が八雲を死に誘う。
八雲「お前は死神。ようやくお会いできた」
そこに与太郎と小夏が駆けつけ、八雲を助け出す。
八雲「まだ死にたくねぇ」
八雲宅にて。
小夏があの夜のことを話しだす。
八雲はすべてを明かす。
実はあのよる、みよ吉は八雲(菊比古)との無理心中を図ったが、振り払われた反動で助六を刺してしまう。
それを見てしまった小夏は、興奮してみよ吉を窓から突き落としてしまったのだった。
「お前さんが何も思い出せなかったのは、お前さんも一緒に落ちて気を失っていたからなんだ。」
実は小夏も一緒に落ちそうになったが、助六とみよ吉が「小夏だけは助けてくれ」と八雲に託して川に落ちていったのだった。
すべてを知り、両親への想いを強める小夏だった。
与太郎の息子が通う小学校で、与太郎の落語会が開かれることに。
与太郎は機転をきかせ、急遽小夏を高座に上げて「寿限無」を演じさせる。
落語を終えた小夏は与太郎に告げる。「赤ん坊、できた。あんたの子だよ。」
八雲は今や落語をやめており、毎日をゆっくり過ごしている。
小夏に、助六とみよ吉のことを回顧しながら話す八雲。
小夏は八雲に抱きつき、「捨てないで、育ててくれてありがとう」
「お願いがあるんだけど。あたしのこと、弟子にしてください。」
八雲は優しく「はい。」と答える。
八雲は目をつぶる。
そしてそのまま息を引き取った。
冥土で助六と会う八雲。
助六「お前さんは落語を愛し、人を愛した。そしてよく生き抜いた。」
【16年後】
与太郎は9代目・八雲を襲名する。
そしてその長男が二ツ目になり、「菊比古」を襲名する。
小夏もすでに人気女性落語家になっている。
与太郎の襲名披露興行にて。
与太郎「師匠は落語と心中するどころか、一人で落語を支えてくれました。」
”師匠”、”助六”、”みよ吉”が客席に現れるなか、「死神」を披露する与太郎だった。
(第10話、終了)
ドラマ『落語心中』第10話「八雲」に出てきた演目
- 「死神」(八雲、閉館になった雨竹亭にて。亡き助六を想いながら。)
- 「寿限無」(小夏、息子が通う小学校にて。)
- 「死神」(八雲を襲名した助六、襲名披露の高座で。)
感想・まとめ
この最終話で、助六、みよ吉が亡くなったあの夜のことがすべて明かされました。
まさかの真相に驚くと同時に、すべてが納得できたと思います。
母親の愛情を初めて知った小夏の涙はとても印象的でした。
小夏は八雲のことも恨んできましたが、真相を知って心につかえていたものが消え去ったようでした。
八雲は責任を果たして安らかに眠りにつき、与太郎や小夏も明るい未来へと歩き出しました。
とても重苦しい雰囲気のドラマでしたが、最後はとても気持ちの良い終わり方で、スッキリしましたね。
経験を積み、八雲を襲名した与太郎の落語はとても貫禄があり、もはや落語家そのものという感じを受けました。
このドラマでは、岡田将生さんも、山崎育三郎さんも、竜星涼さんも、本当によく落語を稽古されたことが伝わってきました。
落語好きとしても、心から楽しめる良い作品だったと思います。
次の記事では、ドラマ『昭和元禄落語心中』全体を振り返ってまとめたいと思います。