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今回は落語家の階級制度についてです。

東京の落語家の世界には、階級制度があるんですね。(上方にはありません。)
階級は大きく分けて、前座・二ツ目・真打(しんうち)の3つ。

厳密にはそれに加えて、見習いという立場もあります。
師匠に入門を許されたらまずは1年ほど、見習いとして働くんです。
そして前座になると、寄席で裏方として働いたり、高座を務めるようになっていきます。

この記事では、前座から1つずつ、落語家の階級について解説いたします!

前座

「前座修行」という言葉があるように、前座になると師匠の身の回りの世話をしたり寄席で雑用をこなしたりと、忙しく働かなくてはなりません。
そしてそんな仕事の合間に、落語の稽古を付けてもらうわけです。

前座修行は平均して3~4年ほどのようですな。

ちなみに前座になると、前座名という名前を師匠からもらえるのですが、思いつきで変な名前を付けられてしまうこともあります。例えば、

三遊亭あおもり

絶対青森出身なだけだと思います(^m^)

ちなみに名付けた師匠は三遊亭白鳥。
何を隠そう、白鳥師匠の前座名も「にいがた」だったのです。
自分の弟子に同じく県名を付けてしまったのは、愛情ゆえでしょう。
きっとそうです。

二ツ目

前座修行を終えて師匠や協会から認められると、二ツ目に昇進となります。

これは大きな変化ですよ。
何と言っても、今まで先輩からいじめられてきた分、前座連中を思う存分いじめることができます!
・・・というのは冗談ですが、師匠の家にかよったり、寄席の雑用をしたりということから解放されるのは事実です。

そして、二ツ目になって初めて高座で紋付き・羽織・袴を着用することが許されます。
噺家として、一人前に近い扱いを受けるようになるわけですね。

多くの場合、二ツ目として10年ほど経験を積むようです。
ですからこの期間にいろいろな習い事をしたり落語の稽古を積んだりして、真打を目指すわけですね。

ちなみに、高座名は二ツ目になると改名されることが多いです。
でも、変わらない人もいます。

三遊亭あおもりさんは、

ぜひ変わらないで欲しいです。

真打(しんうち)

さぁ、いよいよ真打の登場です!
この真打というのが一人前の落語家ということになります。

真打に昇進するといよいよ、

  • 「師匠」と呼ばれる
  • 弟子をとることができる
  • 寄席のトリをとることができる

ということになります。
「師匠!」と呼ばれるのは、さぞ気持ち良いでしょうね。
当然、それだけの人気と実力を身に着けていなければ真打にはなれません。

ただ実際のところは、前座から12~13年経てばみんな真打に昇進していきます。

それでも、実力や人気に秀でた人は、もっと早く昇進することも。
たとえば私の尊敬する春風亭一之輔師匠は、先輩たち21人を抜いて10年で真打昇進を果たして話題になりました。
さすがです、一之輔師匠!

ちなみにこれまで最短で昇進を果たしたのは、故人の3代目・古今亭志ん朝師匠で、入門からわずか5年で真打になりました。
もはや伝説の人です。

高座名については、真打昇進を機に由緒ある名前に改名する人もいれば、二ツ目の名前のままという人もいます。

三遊亭あおもりさんは、

とりあえず前座修行を頑張ってください。

追記:2019年2月中席より、三遊亭あおもりさんの二ツ目昇進が決定しました。
おめでとうございます!高座名がどうなるのか、楽しみです。

まとめ

今回は落語家の階級制度について簡単にお伝えしました。
ちなみに私のすけは、落語家ではなく単なる落語ファンです。
ですから、

前座どころか、見習いにもなってません。

もっと早く落語に興味を持っていれば、落語家を目指したんですけどねぇ。
まぁこうやってブログを読んでいただいているのも何かの縁です。
どうぞ皆さん、間違いでも良いので

「のすけ師匠」って呼んでみてください(*´∇`*)

いずれまた、前座・二ツ目・真打それぞれについて詳しく解説したいと思います。